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歯列矯正の痛みは、使用する装置によっても違う!?代表的な5つの治療法の痛み対策を解説

2017.11.15

歯列矯正

歯列矯正は、技術の進歩とともに治療法が多様化し、さまざまな矯正装置が生まれています。治療法にはそれぞれ一長一短がありますが、残念ながらどの治療法を選んでも、ある程度の「痛み」が一時的に伴う場合があります。そこで、自分の治療法に合った痛み対策を知っておくことが大切になるのです。

歯列矯正の方法と痛みの原因・対策

歯列矯正は、治療法(装置)によって痛みを感じる場所や感じ方が異なります。「金属ブラケット」「審美ブラケット」「セルフライゲーションブラケット」「裏側矯正」「マウスピース」の5つの矯正方法について、痛みの原因と痛みが発生する理由、解決方法をご紹介します。

金属ブラケット

昔からある、オーソドックスな金属製のブラケット(矯正装置)です。銀色の装置を歯の表面に装着しますので目立つのがデメリットですが、幅広い不正咬合の症状に対応でき、価格もほかの矯正装置に比べると安価です。
歯を動かすときに大きな力がかかるため、装着や再調整からしばらくは歯が浮くような痛みを感じることがあります。どうしても我慢できない場合は、痛みを感じる部分を冷やしたり、痛み止めを飲んだりすると良いでしょう。およそ2~3日で痛みは引いてきます。なお、口内に装置があたる痛みについては、専用のワックスでも軽減可能です。

審美ブラケット

審美ブラケットは、金属ブラケットから「目立つ」というデメリットを取り除いた矯正装置です。金属ブラケットと同様、さまざまな不正咬合に対応できます。歯の表面につけるという点は変わりませんが、セラミック、プラスチック、ジルコニアなどで作られたブラケットは白色または透明・半透明で、金属ブラケットに比べると目立ちません。痛みを感じるタイミングも金属ブラケットとほぼ同じで、対処法も患部の冷却や痛み止めの服用、ワックスなどが一般的です。

セルフライゲーションブラケット

セルフライゲーションブラケットは、歯にブラケットを取り付けてワイヤーを通すところまでは金属ブラケットや審美ブラケットと同じですが、ワイヤーと歯をリングやゴムで固定せず、装置自体にワイヤーを固定するシャッターがついていることが特徴です。最大のメリットは、弱い力でもスムーズに歯を動かせることです。摩擦抵抗が弱いので、痛みも少ないとされています。それでも痛む場合は、落ち着くまで痛み止めを飲んだり、痛む部分を冷やしたりして乗り切りましょう。

裏側矯正

歯の裏側にブラケットを装着して治療します。正面からは装置が見えないため、周囲の人に知られずに矯正をしたいという方にはぴったりです。デメリットとしては、慣れるまでは違和感を覚えやすいこと、歯の表側につける矯正に比べると費用が高くなることが挙げられます。
裏側矯正の場合、歯が動くときよりも、舌が矯正装置にあたることによって痛みを感じるかもしれません。しかし、この違和感は1ヵ月ほどでなくなり、痛みにも慣れることができるでしょう。

マウスピース

ワイヤーやブラケットを使用せず、マウスピースで歯を動かしていきます。マウスピースは透明なので、周囲から気付かれることもほぼありません。ただし、治療できる症状は限定的です。
また、特定の歯に一定の力を加えて動かす過程で、ぎゅっと圧迫されるような痛みを感じます。この痛みは、マウスピースを入れたあと数時間続くことがありますが、1日装着していればほとんど感じなくなります。取外しや装着時の締付け感もすぐになくなりますので、ほかの矯正に比べて痛みの程度は少ないと言えます。

矯正の痛みは少しずつ消えていく

歯を正しい位置に動かすために一定の力を加える矯正は、どうしても痛みを伴います。しかし、永遠に痛みが続くわけではありません。治療法によって異なる痛みの原因や対処法を知り、落ち着いて対処するようにしましょう。


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