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口元の美と健康につながる「歯茎マッサージ」の力

2017.08.01

歯茎マッサージ

皆様、こんにちは! デンタルサロン・プレジールの歯科医師、中村です。いつも「歯医者さんがホンネで薦める審美歯科ここだけの話」をご愛読いただき、ありがとうございます。このコラムでは、毎回ひとつのテーマを決めて、皆様のお口の美容と健康に役立つ情報をご紹介しています。

さて、今回お話しするテーマは「歯茎の健康」です。口元の美しさといえば、つい歯並びや歯の色ばかりに意識が行きがちですが、引き締まった健康的な歯茎も、お口の美容と健康には欠かせない要素でしょう。歯茎の黒ずみや腫れなどのトラブルは、「口の中や体の問題を教えてくれるサイン」です。また、歯茎の健康を維持することは、歯の健康や見た目の若々しさ、口元の美しさを保つことにもつながります。

そこで、歯茎の健康状態のチェック方法や、ケアの一環としてのマッサージ方法について、詳しくご紹介したいと思います。

歯茎を健康に保つことが病気の予防にもつながる

まず、歯茎に起こる黒ずみや腫れ、出血などのトラブルは、口の中や体の健康とどんな関係があるのでしょうか。

歯茎に腫れや頻繁な出血が見られる場合、その原因は歯周病の初期段階である歯肉炎がほとんどであるといわれています。歯周病は、悪化すると歯が抜けてしまうだけでなく、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などの病気を引き起こしたり、リスクを高めたりすることにもつながりますから、歯周病を予防することは非常に重要といえるでしょう。
また、ケースとしては少ないですが、服用している薬やビタミンの不足、白血病などの病気の影響が、歯茎のトラブルの原因となっている場合もあります。口の中は思った以上に、全身の健康ともつながっているのです。

口の中と全身の健康がつながっているということは、歯茎をきちんとケアして健康に保つことで、糖尿病や心筋梗塞など、「全身の病気の予防」に役立つということでもあります。
歯茎を健康に保つためには、まず自分の歯茎の状態を知ることが何より大切です。次に挙げる2つのポイントをチェックしてみてください。

チェックポイント1 薄いピンク色をしているか?

健康な歯茎は、薄いピンク色をしています。歯茎が赤くなっている場合は炎症を起こしている可能性が高く、赤紫のような濃い色のときは炎症が進んでいる場合が多いでしょう。一方、歯茎が黒ずんでいる場合は、歯肉炎または歯周炎による炎症や、喫煙による色素の沈着、金属製の被せ物からの金属の流出による変色などが原因と考えられます。

チェックポイント2 歯と歯のあいだを頂点とする三角形になっているか?

健康な歯茎は、歯と歯のあいだを頂点としてきれいな三角形になっており、きゅっと引き締まっています。腫れて丸く膨らんでいる場合は、炎症が起こっている合図です。

美容効果も期待できる歯茎のマッサージ

歯茎が炎症を起こしている場合でも、まだ歯肉炎の段階であれば、丁寧にブラッシングをして歯周病を悪化させる原因であるプラーク(歯垢)を取り除くことで、健康な歯茎に戻すことができます。そして、このブラッシングといっしょに行うことで高い予防効果が期待できるのが「歯茎のマッサージ」です。

歯茎の中には、毛細血管やリンパ管が張り巡らされており、そこに適度な刺激が加わると、血液やリンパの流れが活発になります。その結果、壊れた組織が修復したり、リンパが老廃物を回収することで歯茎が引き締まったり、抗菌作用のある唾液の分泌量が増えたりと、体にとって良い効果がもたらされるのです。
それに加えて、歯茎のマッサージは歯茎だけではなく、頬の内側や唇の周辺にも刺激を与えますので、顔の血行が良くなることでむくみが消えたり、表情筋に刺激が加わることによる引き締め効果も期待できます。また、歯茎には全身につながるツボがあり、うまく刺激することで体の不調の改善にも役立つといわれています。歯茎のマッサージは歯周病予防のみならず、審美的・健康的にも大きなメリットがあるとされているわけですね。

歯茎のマッサージをバスタイムの習慣にする

歯茎のマッサージを自分で行う場合、1日1回が目安となりますので、習慣にしやすく、全身の血行が良くなっているバスタイムに行うのがおすすめです。具体的な手順を紹介しておきます。

歯茎マッサージの手順

  1. 歯磨きをして、歯についた汚れを取り除きます。
  2. きれいに手を洗います。爪が伸びている場合は切っておきます。
  3. 人差し指の腹側を使い、奥歯から前歯の中央に向かって、歯茎の表側を指でなぞるように大きく動かします。上下左右をそれぞれ3~5回行います。
  4. 今度は奥歯から前歯の中央に向かって、歯茎の表側を時計回りに半円を描くように指を動かしていきますこれも、上下左右をそれぞれ3~5回行います。
  5. 最後に、人差し指と親指で歯茎を挟み込むようにして、裏側にも圧を加えます。

これだけでも十分効果は期待できますが、ついでに頬や顔周りのリンパ腺を刺激するマッサージを行ったり、口角をきゅっと引き上げる表情筋エクササイズを行ったりすることも、美しい口元づくりに役立ちます。参考までに、口角を上げるエクササイズもいくつかご紹介します

  • 思い切り口角を上げた「い」の口の状態で、15秒間キープする。
  • 口を閉じた状態から左右の口角を引き上げて笑顔を作り、ゆっくり元に戻す。
  • 口を大きく開けて「あ」の形を作り、形を崩さないまま左、または右の筋肉を使って片側に引き上げて2秒間キープする。左右往復を1セットとして5回行う。

「キュッぷる」で歯茎のお悩みをさっぱり解消!

今回ご紹介したのはすべて自宅で行えるマッサージですが、プレジールでは歯茎マッサージとリップエステをセットにした「キュッぷる」という施術を行っています。豊富な知識と経験を持ったドクターが、お口の中から歯茎と顔の筋肉をマッサージする、効果の高いリラクゼーション・美容メニューです。歯茎や口元の悩みを抱えている方は、ぜひお試しください。

歯茎を健康に保つことは口元の美しさには欠かせない要素ですし、マッサージなどでしっかりケアしてあげることは、口角のアップやたるみの解消などの美容にもつながります。プレジールでは、お口のトラブルの相談から「キュッぷる」まで幅広く対応しておりますので、歯茎が気になる方はぜひ一度ご来院ください。


  • コラムに掲載されている施術などは、必ずしも当院でご提供してるサービスに限りませんので、ご了承ください。