舌を出したとき、色がきれいなピンク色ではなく、全体的に白っぽく見えることはありませんか?
この「白っぽいもの」、実は「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる苔(こけ)なんです。
「苔が舌に生えるなんて信じられない」という人もいるかもしれませんが、舌苔は食べかすやはがれ落ちた舌の細胞に、口の中の細菌が付着してできます。誰の舌にもあり、正常な量であれば口の中の機能を維持する自浄作用を持っていますから、無理に落とす必要はありません。
しかし、分厚い舌苔は、歯に付着するプラークと同じように口臭の原因になることがあります。舌苔そのものを治療する必要はありませんが、口臭が気になる場合は舌を磨くことをおすすめします。
舌苔は、専用の「舌ブラシ」を水で濡らして、やさしく磨きます。力を入れすぎると粘膜を傷付けてしまいますので、舌ブラシをやわらかく手前に引くイメージで磨きましょう。
どうしても気になる場合は、かかりつけの歯科医院で相談し、口臭外来などを紹介してもらう方法もあります。また、過剰に舌苔がついているときは、「胃腸系の病気」や「免疫力の低下」「呼吸や唾液の減少」「加齢」「ストレス」など、隠れた不調のサインであることが多いのでご注意ください。
執筆責任者
院長 中村
日本歯科大学新潟生命歯学部卒業。一般開業医での勤務、2020年よりデンタルサロン・プレジール歯科医院長就任。
従来の歯科の考え方にはなかった「健全な歯を削らずに」得られる審美歯科がここにあります。
当クリニックを訪れてくださった方に、笑顔に自信を持っていただくことを一番に考え、対応させていただいております。