コラム

Column

主治医に失礼? それとも当然のこと? 審美歯科のセカンドオピニオンについて考えました。

2016.04.11

セカンドオピニオン

審美歯科について

こんにちは! デンタルサロン・プレジールの歯科医師、中村です。
患者様の歯・口元の美しさに貢献できるよう毎回いろいろな情報をお届けしている「歯医者さんがホンネで薦める審美歯科ココだけの話」。今回は、最近一般的になってきた「セカンドオピニオン」について、審美歯科医師としてのホンネのお話をしたいと思います。

インフォームドコンセントとセカンドオピニオン

セカンドオピニオンとは、患者様が、主治医が提示する治療方針などについて、別の医師に意見を求めるというものです。これは歯科・審美歯科においても同様です。

現代の医療では、患者様が医師の治療方針や治療方法に納得・合意し、医師と協力しながら主体的に治療に取り組むことが非常に重要だと考えられています。
このため、医師は患者様を診察したあと、自分の見解と、適切であると考える治療方法や治療方針を患者様に説明します(これをファーストオピニオンといいます)。

この際、もし患者様に疑問点や納得できない点があれば、それを医師に伝え説明を求めます。こうしたコミュニケーションを経て、患者様が治療に同意した上で協力しながら治療に臨むことを「インフォームドコンセント」といいます。

インフォームドコンセントで重要なのは、医師が一方的に説明して意見を押しつけるのではなく、「患者様ご自身に最終的な治療方法を選択していただく」という点です。

ひとつの病気に対して治療法はひとつとは限りません。また、医療機関によって治療方針が異なる場合もあり、その医師が得意とする技術にも違いがあるでしょう。
このため、同じ患者様を診察しても、医師Aと医師Bの意見が異なることも珍しくないのです。

審美歯科の例でいえば、例えば「前歯の歯並びを美しく整えたい」という患者様に対して、プレジールは可能な限り「削らない」「抜かない」施術法をご提案していますが、ほかのクリニックでは、場合によっては健康な歯を削る施術法などを優先的にすすめられるかもしれません。

これは「どちらが正しいか」という問題ではありません。患者様がそれぞれの施術を比較し、「この方法が自分に望ましい」と判断した上でクリニックや施術法を選んでくださればいいのです。

セカンドオピニオンは、このような際にほかの医師に意見を聞き、
「やはり主治医の方針がベストのようだ。主治医を信用しよう」
「ほかの治療法もあるようなので、主治医に相談して検討しよう」
「ほかにもっと自分に合った治療法があるので、医師・病院を変えよう」
といった判断を下すことに役立ちます。

セカンドオピニオンの受け方

セカンドオピニオンを受けることは患者様の当然の権利ですし、医療機関も医師も、基本的には「積極的に行うべき」と推奨しているところが多いと思います。今日では大学病院や「この分野の権威」といわれるような高名な医師でも、セカンドオピニオンに対して十分な理解を持っています。

しかし、「ほかの医師の意見を聞きたいなどと言うと、主治医が嫌な顔をするのでは?」「治療方針に疑いを持っていると思われて、医師との信頼関係を損ねるのでは?」といった不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。

そこで、セカンドオピニオンを受けたいときにやるべきことと、その流れについてご説明したいと思います。

1.ファーストオピニオンを尊重し十分理解する

セカンドオピニオンを受けるまえに、ファーストオピニオンの趣旨や意図を十分理解しておく必要があります。そうしないと、せっかくセカンドオピニオンを受けても、どのように比較検討すればいいのかわかりません。
また、インフォームドコンセントの際に、疑問点や自分の意見もキチンと医師に伝えましょう。

2.セカンドオピニオンを受けたいと意思表示する

主治医に「ファーストオピニオンに戸惑っているのでほかの医師の話も聞きたい」「ほかにはどんな治療法があるのか、別の病院の話も聞きたい」など、セカンドオピニオンを受けたい旨とその理由を率直に告げましょう。
その際には「ファーストオピニオンは尊重する。しかし、セカンドオピニオンも受けたい」という姿勢を明確にするべきと思われます。

「ほかの治療法では無理ですよ」などと説得しようとする医師もいるかもしれませんが、「違う角度から治療に対する理解を深めたい」などと主張すれば、それ以上引き止められることはないでしょう。
もし引き止められた場合、逆に「セカンドオピニオンを受けたいという意思を尊重してくれない歯科医師と信頼関係が築けるか?」という点を考えてみる必要があるかもしれません。

なお、すでにその病院で何らかの診療を受けている場合、主治医に紹介状(これまでの診療の内容や経過などの診療情報が記された診療情報提供書)を書いてもらいましょう。
ファーストオピニオンを受ける際に検査を受けていれば、その検査結果も添付する必要があります。

3.セカンドオピニオンを受ける

セカンドオピニオンを受けたい病院、または受けたい医師が所属している病院にセカンドオピニオンを申し込みます。

プレジールの場合は無料メール相談を承っていますから、まずはセカンドオピニオンを受けたい理由や背景、これまでの経緯などをメールでお知らせください。患者様のお知りになりたいことや、どのようなセカンドオピニオンを受けたいのかといったことを確認した上でご予約を承ります。

なお、セカンドオピニオンを受ける際は、予め自分の迷っている点や疑問点、ご希望などを整理して、中身の濃いコミュニケーションができるように準備しておくと良いでしょう。

4.主治医に結果を報告

セカンドオピニオンを受けたことで、患者様の認識や考え方が変わる場合もあります。いずれにせよセカンドオピニオンで聞いたことや、現在のご自分の考えなどを主治医に報告し、これからどうするかについて相談してください。
「セカンドオピニオンを受けた病院で、別の治療を受けることにする」と決めた場合でも、主治医にその旨を伝えた上で転院なさるべきでしょう。

医師との信頼関係をしっかりと

プレジールでは、ほかの審美歯科ですすめられた施術方法に迷いを感じた患者様のセカンドオピニオンをお受けすることがよくあります。
もちろん、プレジールでご提案させていただいた施術方法に対して、ほかの審美歯科でセカンドオピニオンを受けていただいてもまったく問題ありません。

大切なのは、患者様と審美歯科医がしっかりコミュニケーションをとり、患者様が納得していただける施術を受けていただき、心からご満足していただくことです。

もし「ほかの審美歯科で○○という施術をすすめられたのだけれど、どうしようかな…?」と迷っておられる患者様がおられましたら、まずはお気軽に無料メール相談やお電話でプレジールにお声掛けください。


  • コラムに掲載されている施術などは、必ずしも当院でご提供してるサービスに限りませんので、ご了承ください。