鏡を見て、ふと自分の舌の色に「あれ?」と違和感を覚えたことはありませんか?
- なんだか黒っぽくなっている……
- 毎日歯はきちんと磨いているのに、どうして?
普段あまり意識しない部分なだけに、突然の変化に驚き、不安になってしまいますよね。特に、口元の美しさに気を配っている方なら、なおさら気になるお悩みかと存じます。
その舌の黒ずみは「黒毛舌(こくもうぜつ)」かもしれません。
この記事では、東京・銀座で多くの患者様の口元の美をサポートしてきた審美歯科専門医が、舌が黒くなる原因から、ご自身でできるケア、そして専門的な治療法までを分かりやすく解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたの不安は解消され、自信に満ちた美しい口元を取り戻すための具体的な一歩が明確になっているはずです。
- 鏡を見たら舌が黒っぽくなっていて、病気ではないかと不安に感じている
- 歯の白さには自信があるのに、口元全体の印象がなんとなく暗い
- 舌の黒ずみが原因で、口臭が気になるようになった気がする
- 誰に相談すれば良いのか分からず、一人で悩んでいる
- 舌が黒くなる「黒毛舌」の正体と、生活に潜む7つの原因
- ご自宅で今日から始められる、美しい舌を取り戻すためのセルフケア
- 銀座の審美歯科クリニックで行う専門的なアプローチ
- 再発させないために、美しい口元を維持するためのヒント
この記事を書いた人

日本歯科大学新潟生命歯学部卒業。一般開業医での勤務、2020年よりデンタルサロン・プレジール歯科医院長就任。
従来の歯科の考え方にはなかった「健全な歯を削らずに」得られる審美歯科がここにあります。当クリニックを訪れてくださった方に、笑顔に自信を持っていただくことを一番に考え、対応させていただいております。
テレビ番組で当院の施術ティーシーズが取り上げられました
舌が黒い原因は黒毛舌?その正体と放置するリスク

鏡を見て「舌がなんだか黒っぽい」「毛が生えているように見える」と感じたら、それは「黒毛舌(こくもうぜつ)」かもしれません。
黒毛舌とは、文字どおり、舌の表面が黒くなり、まるで毛が生えたように見える状態のことを指します。
私たちの舌の表面には、「舌乳頭(ぜつにゅうとう)」と呼ばれる無数の小さな突起があります。この舌乳頭は通常、食べ物のカスなどが付着しても新陳代謝によって剥がれ落ちるため、一定の長さに保たれています。
しかし、何らかの原因でこの舌乳頭が異常に伸びてしまうと、その間に食べ物の色素や細菌、真菌(カビの一種)などが付着しやすくなります。
これらが色素を産生したり、血液中のヘモグロビンが変性したりすることで、舌が黒っぽく変色して見えるのです。
伸びた乳頭がまるで毛のように見えることから、「黒毛舌」と呼ばれています。
「体に何か悪い影響があるのでは……」と心配になるかもしれませんが、黒毛舌自体が直接的に重篤な病気を引き起こすことは稀です。多くの場合、痛みなどの自覚症状もありません。
しかし、だからといって放置して良いわけではありません。 黒毛舌を放置すると、以下のようなリスクが考えられます。
- 見た目の問題
- 口臭の悪化
- 味覚の変化
- 不快感
見た目の問題
やはり舌が黒いというのは、審美的に気になりますし、周囲に不衛生な印象を与えてしまうこともあります。
口臭の悪化
伸びた舌乳頭の間に溜まった細菌や食べカスは、口臭の大きな原因となります。黒毛舌の方は、舌苔(ぜったい)が厚く付着しやすいため、口臭が強くなる傾向があります。
味覚の変化
舌乳頭は味を感じる「味蕾(みらい)」が存在する場所でもあります。舌乳頭が異常に伸びたり、厚い舌苔で覆われたりすると、味覚が鈍くなる、味が分かりにくくなるといった影響が出ることがあります。
不快感
舌の表面がザラザラしたり、何か物が挟まっているような不快感を感じる方もいます。
このように、黒毛舌は生活の質(QOL)を低下させる可能性があるため、原因を理解し、適切に対処することが大切です。

舌が黒くなるなんて、少し怖い病気かと思っていました。でも、見た目の問題が一番大きいんですね

はい、そのとおりです。まずは落ち着いて、ご自身の舌の状態を確認してみてください。多くの場合、生活習慣の見直しや適切なケアで改善が期待できますよ
見た目の変化に驚かれるかと思いますが、黒毛舌は体からのサインと捉えることもできます。ご自身の生活習慣や口腔ケアを見直す、とても良い機会だと考えてみましょう。

なぜ舌が黒くなるの?黒毛舌を引き起こす7つの原因

黒毛舌は、舌の乳頭が伸びてそこに色素が沈着することで起こりますが、では、なぜそのような状態になってしまうのでしょうか。実は、黒毛舌を引き起こす原因は一つではなく、日常生活の中に潜んでいることも少なくありません。
ここでは、黒毛舌の代表的な7つの原因について詳しく見ていきましょう。
1. 抗生物質などの長期服用によるもの
風邪や他の感染症の治療で、抗生物質(抗菌薬)やステロイド剤などを長期間にわたって服用していると、お口の中の環境が変化することがあります。これらの薬剤は、病気の原因となる細菌だけでなく、お口の中に普段から存在している「常在菌」のバランスをも崩してしまうことがあるのです。
その結果、特定の種類の細菌や真菌(カビ)だけが異常に増殖しやすくなります。これらの増殖した菌の中には、黒い色素を作り出すものが含まれている場合があり、これが舌を黒く見せる原因の一つと考えられています。
2. 過度なストレスや体の抵抗力低下によるもの
強い精神的なストレスを感じ続けたり、疲労が蓄積して体の抵抗力(免疫力)が低下したりすると、唾液の分泌量が減ったり、お口の中の細菌バランスが乱れたりしやすくなります。
特に、免疫力が低下すると、普段は問題を起こさないカンジダ菌などの真菌が増殖しやすくなり、これが黒毛舌の発症に関与することがあります。また、体調不良は舌のターンオーバー(新陳代謝)を乱し、古い細胞が剥がれ落ちにくくなることも影響すると言われています。
3. ドライマウス(口腔乾燥症)が招くこと
ドライマウスは、唾液の分泌量が減少し、お口の中が乾燥する状態を指します。唾液には、食べ物の消化を助けるだけでなく、お口の中の汚れを洗い流す「自浄作用」や、細菌の増殖を抑える「抗菌作用」といった大切な役割があります。
ドライマウスになるとこれらの作用が弱まるため、細菌や真菌が繁殖しやすくなり、舌乳頭に付着して黒毛舌を引き起こす原因となることがあります。加齢や薬の副作用、口呼吸などもドライマウスの原因となります。
4. 喫煙による舌へのダメージ
タバコに含まれるニコチンやタールが歯を黄色く着色することはよく知られていますが、舌にも同様の影響を与えます。これらの物質が舌乳頭に付着し、黒っぽい色を呈することがあります。
さらに、喫煙は口腔内の血行を悪化させ、唾液の分泌を抑制する傾向があります。また、タバコの煙による熱や化学的な刺激が舌の表面を変化させ、黒毛舌になりやすい環境を作ってしまうと考えられています。
5. うがい薬の「使い方」に問題がある
風邪予防や口臭ケアのために日常的にうがい薬を使用している方もいらっしゃるでしょう。
しかし、殺菌成分の強い一部のうがい薬を長期間、または指示された以上の頻度で使用し続けると、お口の中の良い菌まで殺してしまい、細菌バランスを崩してしまうことがあります。
このバランスの乱れが、結果として黒毛舌の原因となる特定の菌の増殖を招くことがあります。また、うがい薬に含まれる成分自体が舌に沈着し、色が付いてしまうケースも見られます。
6. 洗口液(マウスウォッシュ)の過度な使用リスク
洗口液(マウスウォッシュ)も、うがい薬と同様に、その成分や使用方法によっては黒毛舌の原因となることがあります。
多くの洗口液には殺菌成分が含まれており、これが常在菌のバランスを崩す可能性は否定できません。特にアルコール成分を多く含むタイプのものは、お口の中を乾燥させやすく、ドライマウスを助長して間接的に黒毛舌のリスクを高めることもあります。製品の注意書きをよく読み、適切な使用を心がけることが大切です。
7. カンジダなど真菌(カビ)の増殖
私たちの口の中には、カンジダ菌をはじめとする様々な真菌(カビの一種)が普段から存在しています。健康な状態では特に問題を起こしませんが、体の抵抗力が落ちたり、抗生物質の使用で他の細菌が減ったりすると、これらの真菌が異常に増殖することがあります。
このカンジダ菌などが舌の上で増えると、舌乳頭の角化(硬くなること)を促したり、色素を産生したりして、黒毛舌や白い舌苔(口腔カンジダ症)の原因となることがあります。

タバコやお薬だけでなく、ストレスやマウスウォッシュの使いすぎまで原因になるなんて驚きです。自分の生活習慣を見直す良い機会になりそうです

お口の中は、その人の健康状態を映す鏡のようなものです。単なる見た目の問題ではなく、全身のサインと捉えることが、美しい口元への第一歩とも言えます
ご覧いただくとわかるように、原因の多くは日常生活に潜んでいます。一つでも思い当たることがあれば、そこから改善していくことが、美しい舌を取り戻すための近道になりますよ。

どうすれば治る?歯科医が教える黒毛舌6つの治療・対処法

黒毛舌の原因が分かったところで、次に気になるのは「どうすればこの黒い舌を改善できるのか」ということですよね。
原因によって対処法は異なりますが、ご自身でできるケアから歯科医院で行う専門的な治療まで、様々なアプローチがあります。
ここでは、黒毛舌を改善するために歯科医師が推奨する主な6つの治療・対処法をご紹介します。
1. 【基本】毎日の丁寧な口腔ケアで清潔を保つ
黒毛舌の改善と予防の基本は、何よりもまずお口の中を清潔に保つことです。
正しい歯磨き
毎食後と就寝前に、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシも使い、歯の表面や歯と歯の間の汚れをしっかり取り除きましょう。
舌の清掃
舌の表面に付着した汚れ(舌苔:ぜったい)も黒毛舌の原因の一つです。舌ブラシや毛先の柔らかい歯ブラシを使って、舌の奥から手前に向かって優しく撫でるように清掃します。
ただし、舌は非常にデリケートなので、1日に1回程度、力を入れすぎないように注意しましょう。ゴシゴシ磨きすぎると、かえって舌を傷つけてしまう可能性があります。
適切な口腔ケアを続けることで、舌乳頭への細菌や食べカス、色素の付着を減らし、黒毛舌の改善が期待できます。
口腔ケアを怠ると、歯のくすみや黄ばみにつながります。当院では、歯の表面をデンタルエステ(歯のクリーニング)を行っています。以下の記事をご参照ください。
2. 【重要】禁煙へのチャレンジで根本改善を目指す
もしあなたが喫煙者であれば、黒毛舌を改善するために最も効果的な方法の一つが「禁煙」です。 タバコに含まれるニコチンやタールは舌を着色させる直接的な原因となりますし、口腔内の血行を悪化させ、唾液の分泌を減らすなど、黒毛舌になりやすい環境を作ります。
禁煙することで、これらの悪影響がなくなり、舌の健康状態が改善される可能性が高まります。また、口臭の改善や歯周病リスクの低減など、お口全体の健康にとっても大きなメリットがあります。
すぐに禁煙するのが難しい場合は、禁煙外来などで専門家のアドバイスを受けるのも良いでしょう。
喫煙は、身体へのさまざまな影響が指摘されています。以下は、タバコが歯に及ぼす影響について解説しています。
3. 原因薬剤・うがい薬の使用を見直す(医師・歯科医師への相談が必須)
特定の抗生物質やステロイド剤、殺菌成分の強いうがい薬などが黒毛舌の原因となっている場合、その使用を見直すことで改善することがあります。
しかし、自己判断で薬の服用を中止したり、量を減らしたりすることは絶対に避けてください。 現在治療中の病気に影響を及ぼす可能性があります。
必ず、処方してくれた医師や歯科医師に「舌が黒くなってきた」と相談し、指示を仰ぎましょう。医師が薬の変更や使用方法の調整を検討してくれる場合があります。
4. 歯科医院での専門的な抗真菌剤治療(真菌が原因の場合)
検査の結果、カンジダ菌などの真菌の増殖が黒毛舌の主な原因であると診断された場合は、歯科医院で専門的な治療が必要になることがあります。
この場合、抗真菌作用のあるうがい薬や塗り薬(口腔用軟膏)、場合によっては内服薬などが処方されます。
これらの薬剤は、真菌の増殖を抑え、舌の状態を正常に戻す効果が期待できます。必ず歯科医師の指示に従い、適切な期間、適切な方法で使用することが大切です。
5. 唾液の分泌を促す生活習慣を心がける
唾液にはお口の中を洗い流し、細菌の増殖を抑える大切な役割があります。唾液の分泌を促すことは、ドライマウスを防ぎ、黒毛舌の改善にも繋がります。
日常生活でできることとして、以下のような方法があります。
- こまめな水分補給:特に水やお茶などを少しずつ頻繁に飲むようにしましょう。
- よく噛んで食べる:噛むことで唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されます。
- 唾液腺マッサージ:耳の下や顎の下にある唾液腺を優しくマッサージするのも効果的です。
- シュガーレスガムを噛む: キシリトール配合のガムなどは唾液の分泌を助けます。
- 酸味のある食べ物を適度に摂る:梅干しやレモンなど、酸味のあるものは唾液の分泌を促しますが、摂りすぎは歯に良くないので注意しましょう。
6. 全身の健康管理と免疫力アップで根本からケア
黒毛舌は、過度なストレスや疲労、栄養バランスの乱れなどによる体の抵抗力(免疫力)の低下が間接的な原因となることもあります。
そのため、お口の中のケアだけでなく、全身の健康状態を整えることも非常に重要です。
- バランスの取れた食事: ビタミンやミネラルをしっかり摂取しましょう。
- 十分な睡眠: 体を休め、免疫機能を正常に保ちます。
- 適度な運動: 血行を促進し、ストレス解消にも繋がります。
- ストレスを溜めない工夫: 自分なりのリフレッシュ方法を見つけましょう。
規則正しい生活を送り、免疫力を高めることで、黒毛舌になりにくい体質を目指しましょう。

自分でできることから専門的な治療まで、いろいろな対処法があるんですね。特に舌の清掃は、やりすぎも良くないというのがポイントですね。患者様にも正しい方法をお伝えしないと

セルフケアは非常に重要ですが、原因の見極めや適切な対処法の選択は専門的な知識が必要です。
ご自身でのケアで改善が見られない場合や、原因が特定できない場合は、自己判断せずに早めに私たち歯科医師にご相談いただくことが、早期改善への近道ですよ
舌の清掃は、やりすぎると逆効果になることもあります。「優しく、1日1回」を合言葉にしてくださいね。ご自身でのケアに限界を感じたら、私たち専門家を頼ってください。

これは黒毛舌?知っておきたい病気のサインとの見分け方

「舌が黒い」という症状は、多くの場合、これまでお話ししてきた「黒毛舌」によるものですが、ごく稀に他の病気が隠れている可能性もゼロではありません。
自己判断は禁物ですが、知識として知っておくことで、万が一の場合に早期発見・早期対応につながることもあります。
ここでは、舌に黒っぽい変化が現れる可能性のある代表的な5つの病気について解説します。ただし、これらの病気は専門医による正確な診断が必要です。
1. 舌がん:見逃してはいけない初期症状
舌がんは、お口の中にできるがん(口腔がん)の中で最も発生頻度が高いものです。 初期には自覚症状がほとんどないこともありますが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
色の変化
舌の一部が白っぽくなったり(白板症)、赤くなったり(紅板症)、あるいは黒っぽく変色することがあります。ただし、黒毛舌のように舌全体が均一に黒くなるというよりは、局所的な変化が多いです。
しこりや潰瘍
舌の表面や内部に硬いしこりができたり、治りにくい口内炎のような潰瘍ができたりします。
痛みや出血
進行すると、食事の際にしみたり、触れると痛みを感じたり、出血しやすくなったりします。
黒毛舌との大きな違いは、しこりの有無や硬さ、治りにくい潰瘍の存在などです。少しでも疑わしい場合は、すぐに歯科医師や口腔外科医の診察を受けてください。
2. 悪性黒色腫(メラノーマ):皮膚がんの一種が舌にも
悪性黒色腫は、メラニン色素を作り出す細胞(メラノサイト)が悪性化するがんで、一般的には皮膚にできることが多いですが、稀に口腔粘膜(舌を含む)にも発生することがあります。
舌にできた場合、以下のような特徴が見られることがあります。
- 色の変化:黒色や濃褐色のシミのようなものができ、徐々に大きくなったり、形が不規則になったり、盛り上がってきたりします。
- 非対称性や境界の不明瞭さ:形が左右非対称であったり、周囲の正常な粘膜との境界がはっきりしなかったりすることがあります。
口腔内の悪性黒色腫は非常に稀ですが、進行が早く悪性度が高いがんです。急に現れた黒いシミや、形・大きさが変化するものは特に注意が必要です。
3. 血管腫:血管の異常による色の変化
血管腫は、血管が異常に増殖してできる良性の腫瘍(できもの)の一種です。
舌にもできることがあり、その場合、以下のような見た目になることがあります。
- 色の変化: 赤紫色から暗紫色、黒っぽい色調を呈することがあります。
- 形状:表面が平坦なものからドーム状に盛り上がるものまで様々です。
- 圧迫による変化:血管腫は血液の集まりなので、指で圧迫すると一時的に色が薄くなったり、小さくなったりすることがあります(黒毛舌ではこのような変化は見られません)。
多くは良性ですが、大きくなると食事や会話に支障が出たり、出血しやすくなったりすることもあります。診断と適切な対処のため、専門医の診察を受けましょう。
4. 胃腸障害のサインとして現れる舌の変化
直接的に舌が黒くなるわけではありませんが、胃腸の調子が悪くなると、間接的に舌の状態に影響が出ることがあります。
例えば、
- 消化不良や便秘:これらが続くと、体内に老廃物が溜まりやすくなり、口腔内環境が悪化して舌苔が厚く付着し、色が濃く見える(茶色っぽくなるなど)ことがあります。
- 栄養吸収の低下:胃腸障害によってビタミンB群などが不足すると、舌炎を起こしやすくなり、舌の表面が荒れたり、色が変化したりすることがあります。
胃腸の不調に伴って舌の色や状態に変化が見られる場合は、内科や消化器科の受診も検討しましょう。
5. 糖尿病と口腔内トラブルの関連性
糖尿病は、全身の様々な合併症を引き起こす可能性がありますが、お口の中も例外ではありません。
糖尿病の方は、
- 免疫力の低下:細菌や真菌に対する抵抗力が弱まり、口腔カンジダ症(舌が白くなることが多いですが、黒毛舌を悪化させる要因にもなり得ます)や歯周病にかかりやすく、また悪化しやすくなります。
- ドライマウス(口腔乾燥): 唾液の分泌が減少しやすく、お口の中が乾燥することで自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなります。これが黒毛舌のリスクを高めることがあります。
糖尿病の治療を受けている方で、舌の色や状態に気になる変化がある場合は、かかりつけ医と歯科医師の両方に相談することが重要です。

院長、舌が黒い原因は黒毛舌だけではないのですね。「がん」の可能性もあると知ると、患者様の不安も大きいと思います。私たちも慎重な対応が大切だと改めて感じました

ええ。稀なケースですが、専門的な診断が不可欠です。読者の皆様も、舌の異常が続くなら自己判断せず、早めに歯科医師に相談してください。早期発見が重要です
ご自身の判断で不安を抱え続けることが、一番心身によくありません。
専門家に見せて「大丈夫ですよ」と言われるだけでも安心できます。勇気を出して、まずは相談にお越しください。

まとめ:舌が黒い悩みは早めに歯科医へ相談を

今回は、舌が黒くなる「黒毛舌」について、その原因から対処法、そして注意すべき他の病気まで詳しく解説してきました。 最後に、この記事の重要なポイントを改めて確認しましょう。
黒毛舌を引き起こす主な7つの原因
- 抗生物質などの長期服用
- 過度なストレスや体の抵抗力低下
- ドライマウス(口腔乾燥症)
- 喫煙習慣
- うがい薬の不適切な使用
- 洗口液の過度な使用
- カンジダなど真菌の増殖
黒毛舌を改善するための主な6つの治療・対処法
- 毎日の丁寧な口腔ケア
- 禁煙へのチャレンジ
- 原因薬剤・うがい薬の見直し(医師・歯科医師への相談が必須)
- 歯科医院での専門的な抗真菌剤治療
- 唾液の分泌を促す生活習慣
- 全身の健康管理と免疫力アップ
舌の色の変化は、お体からの大切なサインかもしれません。特に黒毛舌は、見た目の問題だけでなく、お口の健康状態や生活習慣を見直す良い機会にもなります。
原因に応じた正しい知識と適切なケアで、健康な舌を取り戻し、自信に満ちた毎日を目指しましょう。
もし、ご自身の舌の状態に不安を感じたり、セルフケアだけでは改善が見られなかったりする場合は、決して一人で悩まず、できるだけ早く私たち歯科医師にご相談ください。
舌の黒ずみ、ひとりで悩まず専門家にご相談ください

- 「もしかして、私の舌も黒毛舌かも…」
- 「自分で色々試してみたけど、なかなか良くならない…」
- 「本当にただの黒毛舌なのかな?他の病気だったらどうしよう…」
そんなお悩みや不安をお持ちでしたら、ぜひ一度デンタルサロン・プレジールへお気軽にご相談ください。
歯科医師があなたの舌の状態を専門的な視点から丁寧に診察し、黒毛舌なのか、それとも他の原因があるのかを正確に診断いたします。そして、一人ひとりの原因や症状に合わせた最適なケア方法や治療法をご提案し、改善までしっかりとサポートします。
舌の黒ずみを放置してしまうと、見た目の問題だけでなく、口臭が悪化したり、味覚に影響が出たり、さらには他の口腔トラブルに繋がったりする可能性も否定できません。
早期にご相談いただくことで、より早く、より確実に健康な舌を取り戻すことができます。
美しい口元と、お口の悩みから解放された快適な毎日のために、まずは勇気を出して一歩踏出してみませんか?