黒毛舌の症例
黒毛舌は、舌が部分的に黒褐色に染まる症状を指し、基本的に細菌の繁殖が原因とされています。それ以外にも、ストレスによる免疫力の低下や、タバコ・飲食物の汚れが付着して黒っぽくなることがあります。
しかし、これは完全な「真っ黒」になるような部分が出てくることはほとんどないとされています。
また、抗生物質の投与による副作用で舌が黒くなることもあります。この抗生物質の副作用と、前述の細菌の繁殖により舌が汚れる2つの症状の総称が、「黒毛舌」と呼ばれています。
リステリンで舌が黒くなる可能性
リステリンなどのマウスウォッシュ商品の中には殺菌力が強く、使い続けることで口腔内の細菌バランスが崩れることがあります。
本来は細菌を殺して歯や舌を清潔に保つための製品ですが、口の中にいる常在菌が少なくなり、結果的に口の中の細菌バランスを崩してしまいます。
また、歯垢や舌の汚れにマウスウォッシュの成分が付着し、色がついて黒毛舌のように見えることもあります。着色した場合は、数日程マウスウォッシュの使用を中止してください。
解決方法
もしタバコや飲食物の汚れ、細菌の繁殖の場合は、歯ブラシやリステリンなどのマウスウォッシュ商品を用いたオーラルケアで、歯と同じように舌も清潔にすれば、徐々にキレイになっていきます。
また、抗生剤の副作用の場合も、投与を止めて体調が回復すれば自然と治っていくようです。しかし、抗生物質は自分の判断で飲むのを止めるのではなく、処方した医師と相談の上で、別の薬に変えたり、投与中断を決めましょう。
その他の要因も!
多くの場合は上記のものが要因ですが、胃腸障害や糖尿病、腎障害の誘因として、黒毛舌の症状が現れる可能性もあります。
また、さらに稀ですが、「黒色腫」という腫瘍が原因の場合もあるため、これまで記述した項目に身に覚えがない場合は、口腔外科へ相談した方が良いでしょう。
ぜひ、ご自身の舌を確認してみてくださいね。
※当クリニックは審美歯科なので、黒毛舌の治療には対応しておりません。それぞれの症状でお悩みの方は、各専門医への通院をお願いいたします。
執筆責任者
院長 中村
日本歯科大学新潟生命歯学部卒業。一般開業医での勤務、2020年よりデンタルサロン・プレジール歯科医院長就任。
従来の歯科の考え方にはなかった「健全な歯を削らずに」得られる審美歯科がここにあります。
当クリニックを訪れてくださった方に、笑顔に自信を持っていただくことを一番に考え、対応させていただいております。