コラム

Column

患者様「テトラサイクリン歯のホワイトニングは色が後戻りしてしまう・・・どうすれば?」 歯科医師が皆様の疑問に答えます!

2016.02.10

テトラサイクリン

審美歯科について

こんにちは! デンタルサロン・プレジールの歯科医師、中村です。
いつも「ホンネで薦める審美歯科ココだけの話」をお読みくださり、ありがとうございます。

さて、私たちは開業以来、いつも「患者様に喜んでいただける、患者様のお悩みを解決できる治療を!」と心がけ、症例数も3000件を超えました。治療後の患者様の笑顔を拝見するたび、一緒に幸せを感じさせていただいています。

おかげさまで、この「ホンネで薦める審美歯科ココだけの話」も多くの読者様にお読みいただいているようです。
また、歯に関するお悩み相談や、このコラムの内容に関するご質問も寄せられていますので、これからは、このコーナーでできる限り回答やアドバイスをさせていただきたいと思います。

今回は、実際に当院へ寄せられたテトラサイクリン歯のホワイトニングに関するご相談にホンネでお答えさせていただきましょう。

Q:テトラサイクリン歯なので、ホワイトニングしても色が後戻りしてしまいます・・・

「私の歯は薄い灰色をしています。また、少し横に縞のようなものもあります。子どもの頃に強い薬を飲んでいた副作用とのことで、歯科医に「テトラサイクリン歯」だといわれました。
この歯がコンプレックスとなり、若い頃は人前で口を開くのもイヤで、すっかり引っ込み思案な性格になってしまいました。

大人になってからホワイトニングも試してみたのですが、多少は白くなったものの、期待したほどではありませんでした。そして、しばらくすると元の色に戻ってしまい、とてもがっかりしてしまいました。
テトラサイクリン歯には、ホワイトニングは効果がないのでしょうか?」

A:ホワイトニングだけでは不十分かもしれません

歯の悩みは、時として外見だけでなく、人の心理や性格にまで影響を及ぼすことがあるということは、審美歯科医師として働いている私たちには大変よく理解できます。
治療を終えて歯の美しさを取り戻した患者様のなかには、まるで人が違ったように華やかで明るい性格になられる方も少なくありません。N子様もきっとそうなられるよう、微力ながら応援させていただきます。

さて、テトラサイクリン歯(テトラサイクリン変色歯)というのは、小児期に抗生物質の一種であるテトラサイクリン系の薬を大量に投与され、歯の内部(骨や象牙質)に色素が沈着したものです。
飲食物などによって歯の表面に色素が付着・沈着しているようなケースとはまったく性質が異なるということを、まず念頭においてください。

ひとくちに「テトラサイクリン歯」といっても、使われた薬の種類や使用期間、そして、その方の歯質などによって状態に大きな違いがみられます。N子様の状態を診察させていただかないと確かなことはいえませんが、軽度なテトラサイクリン歯であれば、ホームホワイトニングを併用し、じっくりホワイトニングすることである程度の効果が期待できるかもしれません。事実、N子様もホワイトニングをお試しになったら、一時的にとはいえ効果を実感なさったとのことですね。

しかし、重度のテトラサイクリン歯の場合、一般的にはホワイトニングによる効果が得られにくく、長期的に行ったとしてもほとんど白さを実感できない場合が多くあります。

長期的にホワイトニングを続けたとしても、N子様がご満足なさるほどの白さが得られるのか、また、仮に得られたにしても、それがどの程度の期間維持できるものなのかは、なんとも申し上げられません。

審美歯科医師からのアドバイス

N子様の場合、歯に縞模様がみられるとのことですが、テトラサイクリン歯の縞模様は、残念ながらホワイトニングではおそらく消えません。また、ホワイトニング直後は、縞模様が目立つことがあります。
また、歯の表面に凹凸やスジのような形状的な問題はみられませんか? このような形状的な問題もホワイトニングでは解決できません。

そこで、審美歯科医師としてN子様にアドバイスをするならば、「自分の歯を白くする」という発想を転換して、「審美的な意味で、自分の歯を白く、美しく見せる」という方向性を検討してみられてはいかがでしょうか。

審美歯科では、N子様のようなお悩みをお持ちの方に対して、

  • セラミッククラウン
  • ラミネートベニア
  • ティーシーズ

といった治療法をご提案できます。

セラミッククラウンというのは、セラミック(陶器)製のクラウン(被せ物)を自分の歯の上からすっぽり被せてしまう、という治療法です。歯の表面は見た目が天然の歯に近いセラミックで覆われるため、ご希望の白さに仕上げることができます。また、歯並びや歯の形・大きさ、歯の隙間などの問題も総合的に解決できます。
もしも歯の色だけでなく形や並びにもお悩みをお持ちであれば、セラミッククラウンによる治療を検討してみてもいいかもしれません。

しかし、「歯の形状には特に不満はなく、機能的に健康な歯を大きく削りたくない」ということであれば、ラミネートベニアやティーシーズといった治療法もあります。

ラミネートベニアとは、歯の表面を薄く削り、セラミックのシェル(薄い人工の歯)を特殊な接着剤で貼り付けるという治療法です。歯並びなどに大きな問題がなく、歯の色だけにお悩みということならこの治療法でもご満足いただけるのではないでしょうか。

さて、ラミネートベニアとよく似た治療法で、「まったく歯を削らない」という治療法がティーシーズです。
ティーシーズは、患者様ごとに歯の型を取り、歯の表面にフィットする人工の創作歯を作成し、それを患者様の歯に装着します。このため、歯の表面に凹凸やスジなどがあったとしても、歯を削ることなく施術できます。

これらの治療法によって、天然の健康な歯と見分けがつかないほどの、白く形の整った創作歯を装着することで、N子様のお悩みを根本から解消できるかもしれません。

カウンセリングや無料メール相談も大歓迎です!

くり返し申し上げますが、N子様の歯の状態を診察させていただかないと、ここでご紹介した治療法のどれがN子様に適切なのかは判断できません。

また、N子様のテトラサイクリン歯が軽度なものならば、最新のホワイトニング技術を用いれば、ご満足いただけるレベルまでの歯の色の改善が期待できる可能性もあります。
それに、「どのレベルまで歯が白くなれば満足か?」といったご要望にも個人差があるでしょう。

私たち審美歯科医師は、診察に加え、きめ細かいカウンセリングによって患者様ひとりひとりのご希望やお気持ちをしっかり受け止め、患者様に心からご満足いただける最良のご提案を差し上げたいと考えています。
まずじっくりカウンセリングが出来る歯科医院を探しましょう。ホワイトニングや審美著量を得意とするところが良いですね。


  • コラムに掲載されている施術などは、必ずしも当院でご提供してるサービスに限りませんので、ご了承ください。