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ホームホワイトニングは口内炎になる?自己流はNG!

2024.08.20

ホワイトニング

こんにちは!デンタルサロン・プレジールの歯科医師、中村です。いつも「歯医者さんがホンネで薦める審美歯科ここだけの話」をご愛読くださり、ありがとうございます。皆様のお口の美容と健康維持に、このコラムが少しでもお役に立てばと思っております。

さて、今回は「ホームホワイトニング」を取り上げたいと思います。患者様からホワイトニングについてのご相談を受ける中で、意外と多いのが「自宅で歯を白くしたい」というお悩みです。そして、ご相談いただいた中で、ホームホワイトニングは、自宅で1人で簡単にできるホワイトニング方法であると勘違いされている方もおられ、誤解が広がっていると思えたので、このテーマを選ばせていただきました。
ホームホワイトニングという名前には、確かに自宅で簡単に行えそうな響きがあるのですが、実際は歯科医師の指導の下、自宅で行うホワイトニング方法です。今回はその特徴や効果について、ホンネでお話しいたします。

ホワイトニングはまず歯科医院を受診するところから

「ホワイトニング」は読んで字のごとく、歯を白くする施術です。
単に歯の表面についた汚れを落とすクリーニングと違い、その原理は、専用の薬剤を使って歯の黄ばみの原因であるエナメル質表面の色素を分解。歯の透明度を上げるというメカニズムになっています。食べ物や飲み物などによる着色汚れのみならず、老化や元々黄色が強い場合にも一定の効果が期待できるのが特徴です。

ホワイトニングの方法は、大きくは「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の2つに分けることができます。名前から、オフィスホワイトニングは歯科医院へ行って受けるもの、ホームホワイトニングは薬剤を買ってきて自宅で行うものだと思いがちなのですが、それは正しくありません。この2つはそもそも、特性も期待される効果も違い、ニーズに合わせて必要な方法を選ぶべきなのです。オフィスホワイトニングとホームホワイトニングには、およそ次のような違いがあります。

オフィスホワイトニング

専門的な知識を持った歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルなケアで、専門の機材や薬剤を使用して、歯科医院で行います。即効性が期待できる方法です。

ニーズ

すぐに歯を白くしたい人、ホワイトニングに時間をかけたくない人向け。

使用する薬品

歯に塗布するホワイトニング剤は、オキシドールなどと同じ過酸化水素が主成分です。

施術の流れ(すべて歯科医院で行われます)

1. ホワイトニングが可能かどうか、口の中を診断する
口内炎や傷口があるなど、口内の状態によってはホワイトニングができない場合もあります。

2. 歯のクリーニングを行う
ホワイトニング剤の効果を高めるために、最初に歯の汚れを落とします。

3. 歯の表面にホワイトニング剤を塗る
LEDライトやレーザーなどを当てて、ホワイトニング剤を活性化させます。

4. 1週間後、2週間後に経過を診るため歯科医院へ
所要時間はおよそ1時間~1時間半ほどで、金額は1回20,000~10万円前後が一般的です(自由診療なので、クリニックによって違いがあります)。

効果

個人差がありますが、1回のホワイトニングでも白さを実感することができます。持続時間は1ヶ月から半年ほどで、徐々に元の色に戻っていきますので、白さを維持するためには定期的に歯科医院に通う必要があります。

ホームホワイトニング

歯科医師の診療を受け薬剤を処方された上で、マウスピースを使って自宅でホワイトニングを行う方法です。オフィスホワイトニングと違って効果が出るまでに時間がかかりますが、より白く透明になり、効果が長持ちするという特徴があります。

ニーズ

時間をかけても歯を白くしたい人、一定期間毎日ホワイトニングの時間が取れる人、安くホワイトニングを行いたい人、白さを長持ちさせたい人向き。

使用する薬品

歯に塗布するホワイトニング剤は、過酸化尿素が主成分です。

施術の流れ(すべて歯科医院で行われます)

  1. 1ホワイトニングが可能かどうか、口の中を診断する
    口内炎や傷口があるなど、口内の状態によってはホワイトニングができない場合もあります。
  2. 専用のマウスピースを作成する
    一人ひとりの歯型列に合ったマウスピースを作ります。
  3. マウスピースとホワイトニング剤を受け取る
    マウスピース歯科医師が処方してくれるホワイトニング剤を受け取ります。
  4. 自宅でマウスピースにホワイトニング剤を塗った上で、一定時間はめる(1日1~6時間程度)
    1~2週間、毎日続ける必要があります。
  5. メンテナンスに歯科医院へ行く

オフィスホワイトニングに比べてホワイトニング剤の濃度が低いので、歯が白くなるには時間がかかります。最初の薬剤がなくなり、色が戻ってきたら薬剤を買い足してホワイトニングを行います。

効果

効果を実感できるには回数が必要ですが、じっくり歯の深いところから白くしてくれるので、オフィスホワイトニングより白さ・透明感を実感することができます。また、一度ホワイトニングを行えば、1~2年間は白さが持続します(個人差はあります)。
料金は、マウスピースを作成する初回は20,000~40,000円程度で、2回目以降は薬剤のみ購入すればホワイトニングを行えます。その場合の料金は、平均5,000~10,000円程度です。

薬品の量を誤ると口内炎になる可能性があるので注意!

ホワイトニング剤に含まれている過酸化水素が歯茎、口腔粘膜に触れてしまうと口内炎になってしまいます。

自分でホワイトニングを行う場合は十分注意し、リスクを承知の上で行うようにしましょう。

自分で判断するのは危険!

ホームホワイトニングを行う上で必ず気を付けなければいけないのは、医師の診察を経た上で、医師の指導を守って行い、決して自己流でやらないことです。ホワイトニング剤の使用には適量があり、使用時間や頻度を間違えば、歯肉が腫れたり歯がしみたりと、悪い影響を及ぼすことがあるためです。

より効果的に白さを求める場合は、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用することもできます
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用することを「デュアルホワイトニング」といいます。料金はかかりますが、オフィスホワイトニングの即効性とホームホワイトニングの持続性、どちらのメリットも享受できます。ぜひ検討してみてください。

  • コラムに掲載されている施術などは、必ずしも当院でご提供してるサービスに限りませんので、ご了承ください。