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これって虫歯?歯にできた小さな黒い点の正体とは

2019.01.15

ホワイトニング

虫歯

「歯に黒い点がついている! これって虫歯?
原因や取り方が知りたい!」

この記事では「歯にできた小さな黒い点」について、可能性のある3つの原因と黒い点の取り方について歯科医師が解説します。黒い点の原因は、初期の虫歯、歯石、着色汚れの3つのいずれかである可能性があります。本記事ではそれぞれについて詳しくお伝えしていきます。

多くの場合、特に痛みを感じるわけでもないので、気になりながらも放っておく、様子を見るという方が多いです。しかし、原因によってはできるだけ早く歯科医院で診てもらい、早期に対応したほうが良い場合もあります。本記事をご覧になって頂くことで「歯にできた小さな黒い点」に対してどのようにするべきか、ハッキリさせましょう。

多くの場合、特に痛みを感じるわけでもないので、気になりながらも放っておく、様子を見るという方が多いのですが、原因によってはできるだけ早く歯科医院や医院で診てもらい、早期に対応したほうが良い場合もあります。
歯にできる黒い染みの正体は何なのか? そのおもな原因についてお話ししたいと思います。

「黒い染み」の原因は3つ

痛みもないし、特に冷たい物がしみることもないのに歯に黒い染みができた場合、原因は次の3つのうちのどれかです。

・虫歯
・歯石
・着色

それぞれの見分け方と対処法を紹介していきましょう。

最も可能性が高いのは「初期の虫歯」

歯に黒い染みができた場合、その原因として最も多いのは虫歯です。黒い染みは、慢性化して硬くなった初期の虫歯と、表面は小さな穴に見えて奥で広がっている虫歯の2種類があります。

・初期の虫歯

歯の噛み合わせ面の溝や歯と歯茎の境目周辺では、初期の虫歯が慢性化して硬くなり、黒い点や線に見えることがあります。これは、一時は細菌の出す酸によって歯が溶ける「脱灰」が進行したものの、口内環境の改善により、唾液の作用などで歯を修復する「再石灰化」が行われて回復し、初期虫歯が硬くなったものです。

このような歯は、以前は治療の対象でしたが、歯は削る度に弱くなり、再治療のリスクが高まることが広く認識されるようになってからは、虫歯が悪化しない限り特に治療はせず、経過を観察することが多くなっています。フッ素塗布などで虫歯予防を行いつつ、しっかりブラッシングを行って虫歯が悪化するのを防ぎましょう。

・奥で広がる虫歯

歯と歯のあいだや歯の噛み合わせ面の溝が黒ずんでいるような場合、表面は小さな黒い点に見えても、歯の中で虫歯が大きく広がっている場合があります。一見わかりにくいのですが、歯科医院で診てもらうと歯の上から中の虫歯が透けて見えることもあります。

このような場合はレントゲンで状態を確認したあと、状況に合わせて虫歯の治療を行っていきます。治療内容は虫歯の大きさによって異なりますが、多くの場合は虫歯部分を削って詰め物をすることになるでしょう。神経まで達する大きな虫歯の場合は、神経を取る根管治療(歯の根の治療)が必要になることもあります。

「歯石」が原因のこともある

歯の黒い染みの原因として、次に考えられるのが歯石です。特に歯と歯茎のあいだに多く、それも多くの歯についているという場合は、歯石が原因になっている可能性が高くなります。歯石は、虫歯菌や歯周病菌の塊である歯垢(プラーク)が、唾液の中のリン酸カルシウムと結合して硬くなったものです。通常は白色をしていますが、歯茎から出血がある場合、血液が混ざって黒くなることがあるのです。

黒い歯石がつくのは、歯周病になっていることを表しています。また、歯石は歯の根元の奥のほうからついていくので、歯の表面にある場合は、歯周病がかなり進んでいる危険性が極めて高いといえるでしょう。放置しておくと、「歯石や歯垢に含まれる細菌の出す毒素が原因で歯茎が腫れる→歯周ポケット(歯と歯茎の境目の溝)が深くなる→さらに歯石がつく→細菌の出す毒素で骨が溶ける」という悪循環に陥ってしまうため、早急に歯科医院での治療が必要です。

治療方法としては、「スケーラー」と呼ばれる専用器具を用いて歯石を除去すると同時に、ブラッシングなどを徹底して口の中を清潔に保ち、口内環境を整えていくのが基本となります。歯の根元まで歯石がついていて、スケーラーだけでは取り切れない場合は、歯茎を切開して歯石を取り除く「フラップ手術」が行われる場合もあります。いずれも一度だけでは完治は難しく、数回~数十回の通院が必要となることがほとんどです。

「着色汚れ」が原因のことも

もうひとつ、黒い染みの原因として食べ物やタバコなどの着色汚れが原因の場合もあります。着色汚れは、歯の噛み合わせ面の溝、歯の裏側、歯と歯の間などに付着することが多く、具体的にはコーヒーやカレー、紅茶、ワイン、タバコなど、色のつきやすい食品や嗜好品を好む人に多い傾向があります。

汚れは放置しておいても健康上の問題はありませんが、やはり見た目は気になるところです。これを改善するためには、歯科医院でのクリーニングかホワイトニングが基本となります。通常の汚れなら、歯の表面を掃除するクリーニングできれいになることがほとんどですが、長年の積み重ねで汚れがエナメル質にまで染み付いているような場合には、歯を内側から漂白するホワイトニングが有効です。

ホワイトニングは、歯科医院で行い即効性のある「オフィスホワイトニング」と、歯科医師指示のもと自宅で行い、時間はかかるけれど白さが長持ちする「ホームホワイトニング」の2種類がありますので、好みと状態に応じて選びましょう。

まとめ、黒い染みが気になったらまず歯科医院へ

いかがでしたでしょうか?
「歯にできた小さな黒い点」に対してどのようにすべきかはご理解いただけましたでしょうか?
本記事では「歯にできた小さな黒い点」の原因として、

  • 初期の虫歯の可能性
  • 歯石の可能性
  • 着色汚れの可能性

の3つのいずれかである可能性があることをお伝えしてきました。歯の黒い染みは健康には無害な場合も多いですが、虫歯や歯周病などが潜んでいる場合もあります。気になるようでしたら、一度歯科医院で診察を受け、原因を特定してもらうといいでしょう。汚れが原因であれば、クリーニングをしてもらうことで問題が解決することもあります。

クリーニングやホワイトニングで思ったとおりの白さにならないときや、歯の側面の治療跡をきれいに見せたい場合はどうしたらよいでしょうか?
そんなときは当院(プレジール)独自の歯の表面に薄い創作歯を貼る治療法「ティーシーズ」をおすすめします。歯を削らず、体に負担のかからない治療法ですので、ご要望がありましたら併せてご検討ください。プレジールでは、いつでも相談を受け付けております。

本記事があなたの悩みに対しての解決策が見つかるものになっていただけたら幸いです。少しでも早く、歯の不安のない状態になることを願っています。

  • コラムに掲載されている施術などは、必ずしも当院でご提供してるサービスに限りませんので、ご了承ください。